飛龍高校相撲部監督 栗原大介先生の独占インタビュー記事、第2部(全3部+スピンオフ)

栗原先生は、高校で教鞭をとる傍ら、磋牙司関、栃飛龍関、翠富士関、熱海富士関など大相撲力士を多数選出。また、わんぱく相撲三島場所の運営にも携わり、静岡県東部の地域相撲文化に寄与されています。

第1部の記事はこちらから↓↓↓


栗原先生

相撲部顧問として

ー今年度卒業予定の生徒の進路について教えてください

2名は大相撲に行きます。そのうち一人は伊勢ヶ濱部屋への入門が決まっています。
3名は大学で相撲をする予定です。大学はそれぞれ中央大学、東洋大学、早稲田大学です。
相撲

ー飛龍高校で相撲部の監督をされてどのくらいになりますか?
また、高校での担当教科はなんですか?

大学を卒業してからずっとなので23年になります。担当は地歴公民です。

監督になった当初は、自分自身も回しを巻いて相撲を取りながら指導をしていましたが、それでは自分の稽古にもなってしまうということで、やめました。

それからは生徒が中心になって稽古をする今のスタイルに切り替えました。プレイヤーと指導者の二足のわらじはできないと判断しました。

ー10代の生徒たちとのコミュニケーション法を教えてください

会話する中で聞きます。

(生徒が)自分のやりたいようにやらせたいですし、なりたいようにならせたいので、本人たちの希望を聞いて、それに合わせて自分のできる最大限でサポートします。

普段からたくさん話をします生徒とはあくまで対等な関係なので、人としてのたしなみや礼儀はきちんと伝えた上で、一方通行のコミュニケーションではなく話を聞くようにしています。

生徒の恋愛などには基本的に干渉しませんが、あまりに落ち込んでいたりする場合は声をかけたりもします。生徒たちはまだまだ若いのでいろいろあります。
相撲2

ー指導する上で大切にしていることを教えてください

ここぞという場面での声掛けのさじ加減は大切だと思います。

あまり根を詰めて稽古をすると、怪我の原因にもなりますので、ちょうどいいところで止めます。あとは生徒が気づいていない技術的なアドバイスももちろんします。あくまで学生なので、練習は1日2時間と決まっています。

(取材でお邪魔している間も、先生が生徒に声をかけるのは、多くが止めの掛け声でした。生徒たちを鼓舞して士気を上げるのではなく、やりすぎで怪我をしたりしない絶妙なところで止めているという印象でした)

ー顧問の先生としての今後の目標を教えてください

生徒ひとりひとりが飛龍高校で相撲をやっていてよかったと思ってくれたらいいなと思います。「目標」は生徒それぞれがたてるものですから。

部活に限らず、自己実現をする手立てを一緒に考えて、その道筋を立ててあげるのが大人の役割だと思います。
相撲3

実績は生徒自身が求めるものなので、顧問としての成果目標は特にありません

全国優勝をしたい、大相撲に行きたいなど、それが生徒それぞれの目標になります。稽古をして相撲を取るのも、努力をして行きたい道に進むのもあくまでも生徒本人なので、それができる環境だけは万全に整えてあげたいと思っています。相撲を嫌いにならずに続けてくれたら嬉しいです。
おにぎり

ー指導者としてのターニングポイントはありましたか?

顧問を始めて5、6年目の頃でした。中学の頃から活躍していた強い子たちが入学してきて、全国制覇も目指せると思っていました。自分も熱を入れて厳しく指導したのですが、その子達が結果的には県大会で負けてしまいました。

とにかく厳しくという指導は自分にはあっていなかったのだと思います。生徒を強くするためと肩肘を張ってやっていましたが、それは違うのだと気づきました。

今はありのままの自分で、無理に厳しくしなければいけないとは全く思っていません。また、他の指導者の方が書いた本などを参考にすることもありません。人は人、自分は自分だと思っています。
飛龍高校1

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栗原監督の記事は【全3部+スピンオフ】でお届けしています。第3部では【せっかくなのでこんなことも聞いてみました】栗原監督ご自身のことを。どうぞお楽しみに!

第一部【ご自身の相撲ヒストリー】↓↓↓



(ライター 宮代博美)



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